金が消えていたら

金が消えていたら
銀行までは自転車で5~6分。ATMの前には人が殆どいなかった。
カードを入れ暗証番号、下ろす金額をタッチ。と、“残額がありません”と出て来た。え~、そんな筈は。0がひとつ多かったかな、と今度は慎重に数字をタッチする。またもや“残額がありません”。嘘、嘘、そんな筈はない。今度は10万円を減らした金額にしてみる。やっとお金が出て来た。
“ご利用控え”を見てみると、残額は10万円以下。
ガギーン! そんな筈はない。私はこれでも几帳面な性格だ。2通ある普段使いの銀行通帳は必ず月の始めにはチエックする。6月も既にチエック済みだ。
なにしろ舛添知事並にセコク、ケチな私。領収書は必ず取っておいて、カード払いの代金明細書と突き合わせる。通帳にお金がないのに気がつかないなんてありえない。
全国17都府県のコンビニのATMで、一斉に約14億4千万円が引き出された事件が頭をよぎる。
これは通帳を持ってきて記帳してみなくては、とフルスピードで自転車を走らせ家へ。
その間も悪い想像ばかり。他銀行の通帳からもお金が消えていたらどうしょう! ネットの買い物で通帳番号や暗証番号が盗まれた?

靴を脱ぐ間ももどかしく部屋に飛び込み、通帳を取り出して残高をみる。
やっぱり思っていた通りの金額が記入されている。この記帳の後に誰かに盗まれたのか? 震える指で“ご利用控え”と通帳番号をチエックする。
あれ、あれれ、違うじゃん。
そうだ!! 私が使ったカードは水道代やガス代を引き落とすだけのための通帳のカードだった。これにはあまりお金を入れてなかったのだ。
ホッとすると同時に凍っていた背筋が熱くなり、汗が吹きだした。


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2016年06月16日 Posted byranjian at 13:05 │Comments(0)weed

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